キャメルウール徹底ガイド|軽くて蒸れにくい“砂漠育ち”の天然繊維(保存版)
みなさんは「キャメル」という素材を聞いたことがありますか?
カシミヤやアルパカほどは知られていないかもしれませんが、実はとても魅力的な天然繊維のひとつ。
キャメルとはその名の通りラクダの毛から作られる繊維。特にモンゴルや中国のゴビ砂漠など、昼は40℃近く、夜は氷点下に迫る寒暖差の激しい環境に生きるフタコブラクダ(バクトリアンキャメル)の毛が主に使われています。
私も去年の冬からキャメルのコートを手に入れてその魅力にどハマりしています。
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キャメルの特徴
– 繊維の細さ
キャメルの下毛(アンダーコート)は 16〜20ミクロン
これは一般的なメリノウール(18〜24ミクロン)に匹敵し、カシミヤ(14〜16ミクロン)よりはわずかに太め。
だから「柔らかさと耐久性のバランス」が取れています。

キャメルの毛は中空構造を持ち、繊維の中に空気をため込むため、羊毛よりも暖かいとされます。
実験では、同じ重量のウール製品よりも約20〜30%保温性が高いというデータもあります。
砂漠の厳しい寒暖差に耐えるために進化した毛だから、冬の寝具としても理想的なんです。
実際にキャメルウールを使った布団は、ふんわり軽いのにしっかり保温。
湿気を吸って吐く性質があるので、寝汗で蒸れずに朝まで快適に眠れます。

– 吸湿・放湿性
ウールと同じく吸湿性に優れ、自重の約30%の水分を吸収できます。
しかも放湿性が高く、汗をかいても蒸れにくいのが特徴です。

– サステナブルな素材
ミュールジング問題のあるウール、砂漠化問題のあるカシミヤとは違い、キャメルは放牧で育ち、年に一度の換毛期に自然に抜け落ちる毛を集めるため、動物に負担がありません。
採取方法がシンプルで自然と共生しているため、サステナブルな繊維として再注目されています。
動物愛護的視点でもとても興味深い繊維なのです。
キャメルの種類
ラクダには一峰種(ドロメダリー)と二峰種(バクトリアン)がいます。
衣料用に使われるのは主に寒冷地に生息する二峰種。
その下毛は特に柔らかく細いため、コートやブランケット、上質なニットに使われてきました。
1頭から採れる柔毛は年間で300〜500g程度とわずか。希少性が高いのも特徴です。
天然獣毛繊維の比較表
素材 | 繊維径(平均) | 保温性 | 吸湿性 | 特徴・備考 |
キャメル | 16〜20µm | 羊毛より20〜30%高い | 自重の約30%まで吸収 | 中空構造で軽く暖かい。自然なベージュ色。年間300〜500gしか採れず希少。 |
ヤク | 16〜20µm | ウール以上・カシミヤに匹敵 | 自重の約30%まで吸収 | −40℃のチベット高原に適応。保温性が非常に高い。柔らかさと耐久性のバランス。 |
カシミヤ | 14〜16µm | ウールの約1.5〜2倍 | 自重の約25〜30% | 世界的に高級素材として知られる。柔らかさと光沢が特徴。年1頭150〜200g程度と極めて希少。 |
メリノウール | 18〜24µm | 高い | 自重の約30% | ウールの中でも細く柔らかい。スポーツウェア〜高級ニットまで幅広く利用。 |
選び方のポイント
混率をよくみること。
Camel 100% or 70%以上(寝具はよこ糸がキャメルか要確認。タテ糸ポリは静電気の原因になりやすい。タテ糸はコットンが理想)
お手入れ&保管
日常:着用後はブラッシング→陰干し。汗抜きは風通しでOKなことが多い。
洗い:どうしても洗う場合は中性洗剤で短時間の押し洗い→タオルドライ→平干し。
保管:シーズン終わりに汚れをオフ。乾燥剤+防虫剤、圧縮保管は避ける(ふくらみ命)。
まとめ
キャメルは「ウールより暖かいが、カシミヤほど繊細ではなく強さもある」ポジション。
ヤクは「保温力でキャメルに並び、寒冷地用として非常に優秀」
カシミヤは「最も柔らかく希少だがデリケート
メリノは「扱いやすさとバランスの良さ」で日常使いに最適。
- 繊維径:16〜20ミクロン
- 保温性:羊毛より20〜30%高い
- 吸湿性:自重の30%まで吸収
- 年間収穫量:1頭あたり300〜500g
キャメルは「砂漠と極寒を生き抜く知恵を纏った繊維」
軽くて暖かく、自然の色味が美しく、しかもサステナブル。
カシミヤやアルパカに比べて知名度は低いですが、実際に身に着けるとその上質さに驚く素材です。
コートは特にウールだと重たくなりがちですが、キャメルのコートは暖かいのにとにかく軽い!重さが気になる布団や毛布、アウター製品で是非お試しください。
⚠️毛布を選ぶ際はタテ糸にポリエステルが使われているものが多いので必ず確認して購入するようにしてください。ポリ糸は静電気の原因になります。
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