人気サスティナブルブランドBOODYは竹レーヨンでエコ認証が取れているのはなぜなのか。“竹素材だから”だけではサスティナブルとは言えない。

  • 2022年9月20日
  • 2024年7月9日
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人気サスティナブルブランドBOODYが竹レーヨンでエコ認証が取れているワケ。“竹素材だから”だけではサスティナブルとは言えない。

竹自体はECOな植物であるけれど

竹レーヨンは製造工程や人体に対して”優しい”とは言えないなど

過去問題になりました。

  • レーヨンは製造過程で有害物質を使用するうえ大気を汚染するため、原料が何であれ「環境にやさしい」繊維とは言えない。
  • 製品化後のレーヨンが原料である竹の抗菌性(製造過程で使用する物質による抗菌性ではなく)を保持することを証明する科学的な証拠はない。
  • 自治体のゴミ回収など一般的な方法で廃棄した場合、妥当な短期間では土に返らないため、生分解性があるとは言えない。

 

素材バカ
鶯茶房ライフジャーナル、もみじ(@Jun−Momiji)です。

 

この話は過去記事でも触れていますが…

しかし最近人気のサスティナブルブランドBOODYって確か竹素材を推していたような?

竹レーヨンなはずだけど

BOODYはなぜ、サスティナブルと言えるのでしょうか?

レーヨンなのに何故、エコ認証が取れているのでしょうか?

そんな疑問に担当者の方から丁寧にお返事いただけたので

今回は竹レーヨンでもサスティナブルなBOODYの秘密に迫ります。

 


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竹レーヨン一番の問題点は?ビスコース法という製造方法

レーヨンの製造方法は一つではありません。最も一般的なのがビスコース法と言われる方法で、BOODYで使われる竹レーヨンも、このビスコース法で作られています。

この方法はセルロース原料となる竹を強力な溶剤で溶かし繊維とするもので、この時溶剤として使われる二硫化炭素は生殖器系に障害をおよぼすことが知られている有毒化学物質で、人体に影響がある上に大気放出や廃水を介して環境を汚染する可能性があると言われています。

ビスコース工場における二硫化炭素の回収率はおよそ50%、回収されなかった分は環境中に流れていることになります。ビスコース法ではこの他に水酸化ナトリウムや硫酸など、潜在的に危険な化学薬品が使用されます。

参考:https://www.patagonia.jp/stories/claim-it-there-is-no-green-wetsuit/story-18569.html

 

使用される溶剤が人体に害を及ぼすもので、その溶剤は環境中に流れ出ている。

BOODYもこのビスコース法により作られた竹レーヨンを使用しているとのことですが….

 

BOODYがサスティナブルな秘密1、ビスコース法でも製造工程で使う水は再利用されている

green bamboo tree during daytime
Boody担当者の方

BOODYの多くの商品に使われているバンブーレーヨンは、ビスコース法で作られており、

製造工程では二硫化炭素などの化学物質が使われる工程があります。BOODYでは、製造過程で使う水をクローズドループシステムによって再利用しており、有害物質が残った排水を環境に流さないようにしております。

 

通常ビスコース法では使用した溶剤の回収率はおよそ50%で回収されなかった分は環境中に流れているのが問題ですが、BOODYではそこを再利用することで環境負担軽減につながっているようです。

 

レーヨンそっくりでも環境に優しいリヨセル

通常ユーカリの木を原料として作られるリヨセル。リヨセルも溶剤を使用しますが、その溶剤を99%再利用できるのがリヨセルの魅力。また使用する水も再利用されています。

 

BOODYがサスティナブルな秘密2、「竹」リヨセルも使われている。

green bamboo tree during daytime
Boody担当者の方
LYOLYTE®︎(リヨライト)コレクションの商品に使われている糸はリヨセル法で作られており、通常ユーカリなどの木材パルプが原料とされてきましたが、BOODYでは竹を原料にして作っております。生分解性があり、環境不可の少ない素材になっております。

パタゴニアも注目するリヨセル。そのリヨセル、製造工程はサスティナブルですが、通常リヨセルの原料となるユーカリの木は土地の養分を吸い取ってしまうので土地が痩せてしまうという問題があります。BOODYではリヨセルの原料に竹を使用。竹はその後土地が痩せてしまうということは無さそうなので、これから竹リヨセルに注目が集まるかもしれませんね。


 

BOODYがサスティナブルな秘密3、生地に残留化学物質がないことを証明されている。

いくら再利用されていても強力な溶剤が使われていることに変わりはありません。

その溶剤は私たちの肌に触れても大丈夫なのでしょうか?

green bamboo tree during daytime
Boody担当者の方
BOODYでは、化学物質が出来上がった生地に残っていないことはエコテックス認証により証明されております。

 

・BOODYが得ている5つの認証

Bコープ

Bコープは、社会的および環境的パフォーマンス、説明責任、および透明性において、事業のあらゆる側面で最高水準であることを保証する総合的な認証です。

エコサート

エコサートは世界最大規模のオーガニック認証機関。BOODYの原料の竹は、エコサートSAによってオーガニックの認証を受けています。

PETA

世界中に650万人以上の会員とサポーターを持つPETAは、世界最大の動物の権利団体です。Boodyの製品はすべてPETAの承認済みで、私たちのウェアの製造に動物が関わっていないことが証明されています。

FSC

Boodyの原料の竹は、FSC®が定める規定に従ったFSC®認定の森林から収穫されています。これは、Boodyで使われる竹の栽培と収穫が、環境破壊に繋がっていないことを証明しています。

エコテックス

生地に有害物質が残っていないことを保証するエコテックス認証は、国際的にも有名であり、各認証について独立した機関が設けられています。


Boody公式ページより抜粋

 

green bamboo tree during daytime
Boody担当者の方
また、環境部門においてBest for the World アワードを取得しています。

 

 

“竹素材”だからと言って全てがサスティナブルではない

竹は成長が早く農薬等も必要ないためサスティナブルと注目されています。

しかしBOODYのように各種認証を取れているところは非常に少ないのです。

何故ならビスコース法で使われる溶剤とそれが環境中に流れ出ることにより環境破壊につながる場合が主であり、

原料の竹はサスティナブルであってもそれを生地にする工程で強力な溶剤が使われていたりしては結論としてオーガニックでも天然繊維でもないからです。

竹素材といえどもレーヨンで化学的に加工されたものであることに変わりはないので”竹素材”というワードに騙されず、製造工程までしっかりと配慮されているか消費者である私たちがきちんと見極める必要があります。

 

 

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