【ヘンプってこんなに優秀】本当にサスティナブルな素材ってなんだろう?
サスティナブルでエシカルなファッションが主流になりつつある今、様々な新しいサスティナブル/エシカルブランドと名を挙げるところが出てきました。既存のブランドでも路線をサスティナブルな方向へ変更してきているところもあります。
その中でも再生プラスチック素材を売りにしているところがありますが、ちょっと疑問です。リサイクルされるプラスチックなど廃棄されるプラスチックの10%にも満たず、それらを再生させるのにまた、化石燃料を使うのです。
加えてレーヨンも”竹繊維”と謳ってサスティナブルと推しているところもあります。ところがレーヨンで使われる溶剤が環境に負担を与えるためサスティナブルとは言えないと過去、問題になりました。
かなり割愛していますが、以上のことから真のサスティナブルな素材とは天然繊維とし、話を進めていきたいと存じます。
天然繊維と呼ばれるものには、
- コットン
- リネン
- ラミー
- シルク
- ウール
そしてヘンプがあります。ザックリであり、細かく言えばもっとたくさんあります。
中でも植物繊維に絞り、
- コットン
- リネン
- ラミー
- ヘンプ
その中でも、”麻”と名のつくものは環境負荷が少なく、サスティナブルな素材とされていますが、その”麻”素材に含まれないヘンプは、とことん優秀なんだ!というお話です。
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害虫に強くて基本農薬いらず
ヘンプにつく害虫が無い訳ではなく、中にはヘンプを好んでつく虫もいますが、いずれの被害も大したものでは無いので殺虫剤や除草剤は一切使わずともOKな程度とされています。
成長が早い
土壌改良になる
通常成長の早い植物は土地を痩せさせてしまうものですが、ヘンプは全体の3割が葉と枝で収穫後に畑に戻すため土壌が豊かになります。
また、深根植物であり細い根がくまなく土壌に張り巡らされるため収穫後はフカフカの土地になると言われています。
どんな気候でも育つ
ヘンプは、
- 冷帯
- 温帯
- 熱帯
どこでも育ちます。もちろん高品質の繊維を取るにはそれなりの土地が必要ですが、基本的には北極や南極のような極端な気候でない限りどこでも育つ強靭植物です。
寒い地域である東北や北海道では綿が育たないので、
ヘンプはなくてはならない存在だったのです。
コットン、リネン、ラミーよりもヘンプが優れているところは?
・成長が早い
・土壌改良になる
・どんな気候でも育つ
以上がヘンプの特徴でしたが、これらすべてを満たす植物繊維は他にありません。
詳しく見ていきます。
コットンの場合、
ヘンプ | コットン |
害虫に強く農薬いらず | 害虫に弱く農薬漬け |
成長が早い (100日で3m) | 種付けから収穫まで半年 (寒いと遅くなる) |
土壌がフカフカになる | 農薬で土壌はボロボロ |
どんな気候でも育つ | 寒いとダメ |
リネンの場合
ヘンプ | リネン |
害虫に強く農薬いらず | 通常農薬使用 |
成長が早い (100日で3m) | 2ヶ月半で1m |
土壌がフカフカになる | 土壌の養分を奪い土壌が痩せる |
どんな気候でも育つ | 冷帯地域で栽培可能 |
ラミーの場合
ヘンプ | ラミー |
害虫に強く農薬いらず | 通常農薬使用 |
成長が早い (100日で3m) | 2-3年で1.5〜2m |
土壌がフカフカになる | ー |
どんな気候でも育つ | 熱帯地域で栽培可能 |
”麻”と名の付く植物自体、環境負荷が少なく「サスティナブル」と呼べる素材です。しかしこの表から、
ヘンプ以上にサスティナブルでエシカルな素材は無い
ことがわかるかと思われます。
成長が早い=元気な証拠。でも土壌の養分がごっそり持っていかれる?
先述しましたが、ヘンプは100日で3mにまで成長します。リネンも成長が早い方で、2ヶ月半で1mほどに成長します。通常成長の早い植物はその分その勢いで土壌の栄養素をごっそりと持っていくので土壌を痩せさせてしまうのが常ですが(リネンがこれ)
ヘンプの場合、全体の3割は葉や枝で収穫後に畑に戻るため土壌が痩せることはありません。
そもそも害虫というのは人間が勝手に害虫扱いしたもので、本来ならば害虫と呼ばれる虫たちは弱った葉や人間の体内に必要のないものを食べてくれる存在なのに、農薬や化学肥料の使いすぎにより生態系のバランスが崩れ、本当の”害虫”となってしまったのです。
麻繊維の中で最も優秀なのは、リネン?
麻繊維の中で最も良質と言われるのがリネンです。また最もサスティナブルな素材として紹介されているところもあります。
しかし、この”麻繊維”と称する中には家庭用品質表記法によりヘンプは含まれておらず、
ヘンプを含めると最もサスティナブルな繊維とは、ヘンプになります。
リネンよりヘンプが優れているところ
1番の違いは、収穫後の土壌が肥えるか、痩せるか。
リネンの場合、土壌の養分をたっぷりと吸収してしまうのでその後は土地を7−8年休ませなければなりません。
対するヘンプは、先述したように葉や枝が畑に戻るため、土壌が痩せる心配がないどころか、土壌が豊かになります。そして、ヘンプの場合土地を休ませる必要がありません。
さらに、ヘンプは極端でない限りどんな土地でも気候でも育ちますが、リネンは冷帯地域での栽培と限定されています。
サスティナブルな素材とは
以上を踏まえると、サスティナブルな素材って何でしょう?
サスティナブル=持続可能な
という意味を持ちますが、ファッションにおけるサスティナブルとは、
・フェアトレード
であることは絶対条件として含まれます。
さらにリサイクルやリユースといった要素が含まれてきます。そこで再生プラスチック繊維が登場する訳ですが、私たちの住むここカンボジアの現状を見ていると、再生するより先に数を減らすべきではないかと思ってしまします。溢れんばかりのプラゴミのうち、リサイクルされているのは10%にも満たないのです。
そしてそのプラスチックを再生するエネルギーにまた化石燃料が使われる…
100%リサイクルとまではいかなくともそれに限りなく近い状態まで持っていくことができたら、”サスティナブル素材”と呼べるかもしれません。(あくまで私の意見です)
わざわざプラスチックを再生繊維として衣服にするなら、
プラスチックを燃料として燃やした方が効率が良いのではないでしょうか?
そもそも現存のプラスチックをヘンププラスチックに切り替えるのが先ではないでしょうか?
と思ってしまう次第です。
再生プラスチック繊維をサスティナブルと謳っているところは大体大手なのです。
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