毎年悩まされる黄砂はカシミヤが原因?
私たちが毎年悩まされる黄砂は砂漠化が原因とされていますが、その砂漠化の原因の一つにカシミヤが関わっていることをご存知でしょうか?
少し前まで、カシミヤといえば百貨店やセレクトショップに並ぶ高級素材でした。
しかし今はどうでしょう?
ファストファッションにカシミヤが並ぶようになり、背伸びしなくとも購入できる身近なものになりました。
安いものにはワケがある。
安価なカシミヤにもワケがあります。
カシミヤの需要拡大に応えるべく、モンゴルの遊牧民はカシミヤヤギの頭数を増やしました。
カシミヤは利益の割合が多い。これによりモンゴルの牧草地はカシミヤの過放牧となりました。
⚠️カシミヤには内モンゴル産(中国)とモンゴル産があり、日本に流通するカシミヤのほとんどは内モンゴル産です。モンゴル産は数年前からヨーロッパにより環境保護対策が取られています。
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カシミヤが黄砂の原因となる3つの理由
どうして過放牧になるほど、カシミヤの群れは大きくなってしまったのでしょうか?
それには日本という国が大きく関係していて、私たち消費者の選択が大きく関わっています。
私たちは日々の選択で自ら、黄砂の原因を作り出しているのかもしれません。
1、ヤギの破壊力

ヤギは牧草を根こそぎ食べてしまいます。
葉っぱをむしゃむしゃ食べるというよりも、根っこから引っこ抜いて食べてしまうのです。
対する羊は、地上に出ている葉の部分のみを食べます。
ヤギは牧草を根こそぎ食べたのち、鋭利な蹄で地面を引っ掻きます。
根こそぎ引っこ抜いた後に蹄で土地を引っ掻くことで、土地はダメージを受け、牧草が再生する速度が追いつかず、砂漠化を引き起こしています。
それでも今まで、問題はなかったのです。
カシミヤヤギの数が増え、過放牧となってから浮き上がってきた問題です。
過放牧により、モンゴルの草原の70%がダメージを受けることになりました。
2、利益は多いけれど取れる毛の量は少ない

カシミヤは羊に比べ利益の大きい家畜です。
しかし、カシミヤのセーター1枚につき約4〜6頭のカシミヤの毛が必要と言われています。
対するウールは、一頭分の毛から約5着分のセーターを作ることができます。
つまりカシミヤ製品を大量に生産するには、大量のカシミヤが存在しなくてはならない。ということです。
大量生産に向けカシミヤの群れの規模が大きくなれば、カシミヤの破壊力は増し、ダメージを受ける土地はどんどん広がります。
3、中国製であるということ
ファストファッションにカシミヤが並ぶようになった今、
中国で製品化したものを、輸入するようになりました。
よってカシミヤの価格が下がり、安価に出回るようになったのです。
カシミヤの原毛の値段は変わりません。製品化するまでのコストを中国製にすることで、削減することができるのです。原毛の値段は変わらないので、遊牧民は利益の割合が大きいカシミヤが売れればラッキー、当然カシミヤを増やします。
この悪循環も、砂漠化を招きました。
解決策とオススメの商品
3つの理由として解説しましたが、要はファストファッションの需要に応えるべくしていたら草原から緑が姿を消し、砂漠化し、黄砂の原因となったわけです。
もちろん黄砂の原因はこのカシミヤ問題だけではありません。
しかし、これは九州大学のレポートにもある内容です。
この問題を解決するために行われている一つの運動が、牛科のヤクに切り替えていくこと。
カシミヤヤギは根こそぎ牧草を食べてしまうのに対し、ヤクは羊同様に地表に出ている草だけを食べるため、土地にヤギのようなダメージを与えることがありません。
ヤクはカシミヤ同等か、それ以上の機能性を持つ素材として近年注目されていて、モンゴルにも生息しています。私も大好きな素材です。本当に暖かいので真冬の必需品!
なぜヤクがもっと出回らないのか、それは単にまだ知名度が低いから。
それでも近年注目度が高まり、毎年ヤクの製品は値上がりしています。
モンゴルやヒマラヤのような高地では定番の素材です。
選ぶのであれば
安価なカシミヤ製品は購入前によく考えること。
中国製のカシミヤ製品全てが悪いわけではありません。
”安価で大量生産されたもの”
注意すべきはここです。
日本製または内モンゴルではなく、モンゴル産であれば安心です。
オススメのカシミヤ製品
カシミヤ に代わるもの
ヤクウール に関しては詳しく紹介している記事がありますので、初めて聞いた!という方は是非こちらをご覧ください。
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