【リアルカンボジア】パームシュガーはこう作られる。ココナッツシュガーとの違いとその栄養価
私たちの住むここカンボジアはパームシュガーの名産地。パームシュガーはパーム椰子の樹液を煮詰めて作ります。樹液を煮詰めるという点ではメープルシロップと同じですし、ここカンボジアで古くから使われている甘味料ですので、私たちはメインでこのパームシュガーを使っています。しかし巷に出回るパームシュガーは非常に少なく、ココナッツシュガーと同じとされることが大半です。
またココナッツもパームもナツメヤシ(デーツ)同様、ヤシ科の植物です。デーツと同じようにミネラルが豊富で、ココナッツウォーターに関しては天然のポカリスウェットと呼ばれるほど。
パームシュガーの元となるパーム椰子の樹液は、軽く煮詰めた物をジュースとして飲み、さらに煮詰めることでパームシュガーとなります。火にかけず、木の上で発酵/熟成させてお酒としても親しまれており、それは乳酸菌がたっぷりで大変、お腹にいいとされています。そのまま熟成させればパームビネガーとなり、お酢として使えます。
今回はそんな生命力の高いヤシの木から取れる砂糖のお話です。
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パームシュガーとココナッツシュガーの違い
木が異なります。
多くの商品はCoconut Palm Sugarと表記されていることが多く、それらはココナッツシュガーで花弁から取れる蜜を砂糖にしたものです。ここカンボジアのパームシュガーは”Borassus”と呼ばれる椰子の木から取れる砂糖でココナッツシュガーとは異なります。”Palmyra Palm”で調べると出てきます。
ココナッツ/パームシュガーができるまで
我が家はカンボジアの特産品としてとても気に入っていますし、その製造過程も見にいきました。以下はその時の写真です。10mを超える椰子の木にのぼり、樹液を採取してきてそれを大鍋で煮詰めます。ある程度に詰まったら空気を含ませながら攪拌していくと、クリーム色のペースト状の砂糖が出来上がります。それを乾燥させて茶色い粒状の砂糖にします。ここではペースト、粒状どちらも手に入りますが、ペーストの方が遥かに安価に手に入りますし、白に近い砂糖として使えるので気に入っています。日本で手に入るのは粒状です。
ちなみに10mを超える木に登るのに何も補助はありません。命がけです。
ココナッツシュガーとパームシュガーの栄養価
アガベシロップが危険!と一時話題になったのと同様にココナッツシュガーにおいては低GIでもフルクトース(果糖)を多く含みます。そのため多く取りすぎると肝臓に負担をかけてしまいます。しかしその数値も曖昧でどれが本当なのか全くわかりません。あるところではアガベのようにほとんど果糖で栄養価はない。という意見もあるようです。
栄養価的にはパームシュガーである”Palmyra Palm”の方がココナッツシュガー に比べわずかに鉄分、カルシウムまたビタミンB1、B2、B3、B6、B12、亜鉛、カリウム、鉄分、アミノ酸を含むと表記してあるところもあります。
半年に及ぶ雨季と乾季を耐え抜く椰子の木から取れる砂糖は、本当に栄養価がない?
どんなに猛暑でも枯れることはなく、強風でも倒れず、半年間に及ぶ激しい大雨にも耐える椰子の木。暑い常夏で何もしなくてもたくさん実をつけ、火照った身体を程よく冷やしてくれる、南国の人々には欠かせないヤシの実。
とあるサイトでは、ココナッツシュガーの栄養価はカロリーだけでほぼない。とされています。それとは対照的に、たくさんのビタミン、ミネラルを含むというサイトもあります。
果たしてこんな過酷な環境でも育つ椰子の木から取れる砂糖に、本当に栄養価はないのでしょうか?
同じ椰子科から取れる甘味料でデーツシロップやデーツシュガーがあります。デーツにはミネラルやビタミンが豊富なので、デーツシロップやデーツシュガーも同様にその成分は含むとされています。
ココナッツウォーターは天然のポカリスウェットで、そのココヤシの木から取れるココナッツシュガーは栄養価がないのでしょうか?
ココナッツ/パームシュガーが持つ栄養素と栄養価がない、と言われる理由。
ココナッツシュガーにはカロリーだけで栄養価がない。と言われるのには、理由があります。パームシュガーに関しては、まだそこまで情報がなくココナッツシュガーと同等とされている場合が殆どですが実際はパームシュガーの方がわずかにミネラルが多く含まれるようです。
ココナッツシュガー自体には、ココヤシに含まれる多くの栄養素(主に鉄、亜鉛、カルシウム、カリウム)が含まれています。しかしココナッツシュガーでこれらの栄養素を得ようとすると多量のココナッツシュガーを摂取しなければなりません。スプーン一杯のココナッツシュガーに、測定できるほどの栄養素は残らないのです。そのため、カロリーだけで栄養価がない。と表記されることもあるのです。
しかし、精製された白砂糖や人工甘味料をとるのであれば、俄然こちらの方が良いと言えます。
- 未精製
- 薬品処理無し
- 遺伝子組み換え無し
- 自然に存在するもの
- 工程がシンプル
製造工程がシンプルで、薬品処理がなく、遺伝子組み換えのリスクがなく、自然である。これらを満たすのがココナッツシュガーです。血糖値やエネルギーレベルを維持するために植物性の天然甘味料を探しているなら、ココナッツシュガーが理想的と言うサイトも見られます。
ココナッツ/パームシュガー の魅力
この砂糖の魅力はクセが強くないところ、色味も黒くなりすぎないことです。黒糖やメープルシロップ、デーツシロップのように特有の香りがなく、日本のようにみりんのないこの国で、料理のコクや照りを出すのにとても重宝しますし、エスニック料理で外せない調味料の一つです。
意外かも知れませんが和食とマッチし、まさにみりんの代用品です。スイーツに使うのも、色味が濃くですぎることがないので、黒糖やデーツシロップよりも使いやすいのも魅力です。
よく料理に砂糖は使いません!という方もいますが、ところ変われば砂糖を入れることで成り立つ料理もあるのです。ココナッツシュガーなしでタイ料理は成り立ちません。みりんのないここ東南アジアでココナッツ/パームシュガーは料理のコクだしと甘味付けに重要な役目を果たすのです。
ココナッツシュガーの注意点
ココナッツシュガーは精製されていない甘味料として魅力的ですが、カロリーは精製糖と変わらず、またその成分のほとんどはショ糖と言われています。
ココナッツシュガー は70~79%がスクロース(ショ糖)、続いてグルコース(3~9%)である。スクロース(ショ糖)は、半分フルクトースでできています。つまりココナッツシュガーの38〜48.5%はフルクトースでできています。砂糖の主成分がショ糖であることを考えると、これはほぼ砂糖と同じ成分であることが分かります。
引用:https://bonebrothdiet.jp/blog/2018/03/07/ココナッツ・シュガーの5つの甘い事実/
どの砂糖にも共通することですが、つまり精製糖と同じと言うこと。精製糖と違うところは先ほども挙げましたが、
薬品処理無し
遺伝子組み換え無し
自然に存在するもの
工程がシンプル
まとめ
製造工程を見てきた私たちに、ココナッツ/パームシュガーが”悪いもの”とは思えず、過剰摂取するわけでもないので愛用しています。料理に使うと言っても大さじ1〜2程度、スイーツに使ったとしても全体量としてはある程度の量になっても、一切れに含まれる量としては、大した事ありません。
ココナッツ/パームシュガーは立派な天然甘味料。
狂ったように使わなければ、問題ないと思っています。上手に付き合って美味しくいただきたいものです。では、以下オススメのココナッツ/パームシュガーです。今まで出てこなかったカンボジア産のものを見つけました!
カンボジア産のオーガニックパームシュガーです。少しお値段張りますが、美味しいことは確か。甘味がとても上品で、多少入れすぎてもどぎつくなることがありません。
また風味が優しいので料理や飲み物そのもの香りを打ち消さないのがポイントです。細かな栄養価の表記はありませんが、ここカンボジアでパッケージ付きで最も多く出回っているパームシュガーがこちらです。
安心のオーガニック認証付き。
●ココナッツシュガー インドネシア産
こちらはココナッツシュガーですが、パッケージに記載されている栄養成分を見ると100gあたり、
・カリウム:940mg
・マグネシウム:31.3mg
・鉄2.36mg
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